GeeklogがHTMLのレンダリングに使用しているのはPHPLIBのTemplateクラスで、Dirkさんが何かのカンファレンスでその制作者に出会ったときに「まだそんなもの使っているの? Smartyを使えよ。」と言われたほどの代物。軽量だが、変数置換などの最低限の機能しかないため、条件分岐やループ構造を単体では実現できず、PHPコードでレンダリングしなければならない。
開発時期が古いためか、コードを読んでも「なぜそんな実装?」と突っ込みたくなる箇所が多い。
このような状況で、JoeさんさんがCaching Template Library(CTL)を開発・公開した。オリジナルのTemplateクラスに、1. 条件分岐やループ構造を追加 2. デフォルトの変数を定義 3. テンプレートをPHPコードにコンパイル・キャッシュして、実行速度アップを狙った優れものである。MediaGallery-1.6.xはこのCTLがないとインストールすることすらできない。
上記1., 2.はありがたいが、モジュール版PHPが多い日本のホスティングサービスでは、パーミッションの関係で3.でつまずくことが多い。それと、これは私見だが、Geeklogのように各テンプレートファイルのサイズが小さい場合には、コンパイル・キャッシュの恩恵をあまり受けられないように思う。
そこで、CTLからキャッシュ機能を抜き、代わりにdengenさんが提唱しているTemplateクラスの高速化(file()をfile_get_contents()で、preg_replace()をstr_replace()に置き換えるなど。)と木下さんが実装したOverRide機能(該当テンプレートファイルがない場合、デフォルトのテーマに自動的にフォールバックする機能)を追加したKZ_Templateクラスを開発した。ダウンロードはこちらから。まだ、開発段階なので、いろいろバグが残っていると思われるが、Geeklogのコアファイルを改変しなくても使えるので、それなりの価値はあると思う。